うつ病が治らないと言われている理由

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こんにちは。
カウンセラー整体師の渕脇です。

あー、昨日までは、「ココロとカラダの整体師」って名乗ってましたが、今日から「カウンセラー整体師」に変えます。
いや、単なる思い付きです。ひらめきです。
もしかしたら、この後もコロコロ変わるかもしれない。
でも、人間は時間とともに変わるものだし、それはそれでいいかなあと思っています。

カウンセリングの講義を受けてきた

土曜日にカウンセリングの講習を受けてきました。
産業カウンセラー養成講座の時からお世話になっている小島知子先生の講座です。
小島先生は本当に素晴らしい。
産業カウンセラー養成講座で小島先生に出会えたのは本当にラッキーでした。

で、その講座ですけど、お題は「うつと自殺予防」。
私は過去にうつで苦しんだ経験があります。
私自身は、当時、死にたいと思ったことはありませんでしたが、うつと自殺念慮は切っても切り離せない問題なので、非常に興味深く話を聞きました。

自殺に関しては、今後少しづつ書いていくつもりですが、今日は「うつ」について書いてみたいと思います。

うつの要因は三つ

うつ病は、さまざまなストレスに同時にさらされたときにおこることが多いです。
ひとつだけのストレス(ストレッサー)だけ起こることは稀だと考えられます。

私がうつ病になった時にも、色々な出来事が次から次へと襲ってきました。
仕事が忙しかったことも事実ですが、それだけではありませんでした。

それぞれのストレスが一つずつであれば、うつになることもなかったかもしれません。
しかし、それが重なってしまったところで、うつという状態に陥ったのです。

さて、昨日の講座では、うつの要因は大きく分けて三つあると教わりました。
その三つを以下に挙げます。

1、心理的要因(個人の性格、ものごとのとらえ方)
2、生理学的な要因(体質、ストレスなどによる体質の変化)
3、人間関係の要因(孤立、支えの無い状態)

心理的要因とは、本人の性格や考え方の癖によるものです。
真面目すぎたり、完璧主義、融通が利かない、断れない、自己肯定感がない、物事を悪い方へとらええてしまうなど、環境の変化に対する耐性が低く、適応しきれないなどの問題があります。

生理学的な要因とは、ホルモンや神経伝達物質の問題などです。ストレスにさらされ続けることで、これらの分泌に問題が生じているという状態です。

人間関係の要因は、例えばパワハラやDV、虐待など、人間関係は強烈なストレッサーになりますし、ストレスを受けた時に支援を得られない、支援を得られずに孤立状態にある場合には、うつになりやすいということがあります。

うつは治らないと言われている理由

ここから先は私の意見です。

ネットなどで、うつは治らない、あるいは治りにくいという意見を目にすることがあります。
私の整体院のクライアントにも、うつは治らないと思っている方も少なくありません。

私は、うつは治るものだと思っています。
私自身も治りましたし、うつを治した人はゴマンといるのです。

ただ、私のように、「過去にうつ状態だったけれど、今は良くなった。」と公言する人が少ないだけです。
私がこのブログで、過去にうつ状態に陥ったことを公言しているのを読んで、「カミングアウトしているのはエライよね。」という人がいます。

確かに、黙っておきたい過去であることは間違いないし、積極的に人に言うような話でもありませんよね。
ですから、多くの人は言わないだけであって、うつ状態から完全に立ち直った人は沢山います。

さらに、「精神科や心療内科にかかっている人たちが、なかなか治らない。」という事実も、この「うつは治らない」、というイメージに拍車をかけているように思います。
お医者さんにかかってもなかなか良くならないんだから、うつは治らないんだろう、と思っても無理はありません。

実際、医学の世界では、うつ病は「治癒」という言葉を使わずに「寛解」という言葉を使っています。
寛解とは、治癒とまではいかなけれど、症状がおさまっている状態を指す言葉です。
うつは再発率が高く、したがって、「治らないけれどおさまっている」と言っているのです。

こういことから、うつは治らない、と思っている方が多いのです。

医師がうつを治せない理由は、医師が先ほど見たうつの要因の2番目「生理学的な要因」にしかアプローチをしないからです。
つまり、薬を使って、内分泌系のバランスをとる事ばかりに主眼に置いているので、きちんと治すことが出来ないのです。

本当なら、1番目の心理的要因や、3番目の人間関係の要因を改善していく必要があるのですが、医師はそこまでは手が回らないという現状があるのです。

ここを改善しない限り、再発の危険性を排除すること出来ません。
したがって、再発率が高いのは当然ですし、「寛解」という言葉を使わざるを得ない医学界の事情が見え隠れするのです。

もちろん、すべての医師がそうだと言っているわけではありません。
ちゃんと心理的要因や人間関係まで介入して、どんどん治しているすばらしいお医者さんもたくさんいらっしゃいます。

うつ病は治ります

人生には色々な事件が起きます。
どんな人生も、平坦な道ではありません。
ストレッサーはいくらでも転がっていて、ストレスを受けない日はありません。

問題は、ストレスを受けてもうつ状態にまで至らないようにすることです。
そのための方法を身に付けることが大切なのです。

結局は、健康的で柔軟な思考を手に入れ、健康的な生活を続けていけば、やがて人間の持つ治癒力によって身体が正常に働くようになっていきます。

もちろん時間がかかることもあるでしょう。
時間がかかるために、治らないと思い込んでしまう人もいると思います。

私の場合は、心の底から「うつが治ったんだな」と確信するまでに10年はかかりました。
それでも今は完全に治っているという感覚があります。

もう何年もうつ状態から抜け出せていない方も、希望を持ってほしいと思います。
うつは治ります。
治った方はゴマンといます。

まずは出来ることから始めましょう。
諦めずにコツコツとやっていくことが肝心です。