私たちはうつ病になりやす人を目指していた

こんにちは!
BBトレーナーの渕脇です。

昨日、精神科医の泉谷閑示先生の著書【薬に頼らなくても「うつ」は治る】を読みました。

私が、泉谷先生の存在を知ったのは、たまたま目についた以下の連載記事です。

【8人に1人が苦しんでいる!「うつ」にまつわる24の誤解 泉谷閑示】

うつ病経験者の私が考えるうつ病の姿と、世間の人がイメージしているうつ病の姿に、かなりの解離が見られるなあ、と感じていた時、この記事を読んで、「ああ、私が感じていたことをしっかりと理解してくれているお医者さんがいるんだ!」と思い、私のことを理解してくれた様な気になって、とてもうれしくなったのを覚えています。

昨日読んだ先生の著書は、本当にうつの実態を良くとらえられていて、うつに悩むすべて人に読んでいただきたい良著だと思います。

この本の中から、いくつかの話題についてピックアップして、このブログで紹介をさせていただきたいと思います。

うつになりやすい性格

この本の中の一部を紹介します。

古典的なタイプのうつ病(内因性うつ病)や躁うつ病については、古くから病前性格ついての議論が活発にされてきており、中でも代表的な説として「メランコリー親和型性格」と「執着気質」というものがあります。
一九六九年にドイツの精神病理学者テレンバッハが提唱した「メランコリー親和型性格というものは次のような特徴をもつ性格を示しています。

☆作業に正確さを求める
☆綿密
☆勤勉
◆良心的
◆責任感が強い
◆対人関係では衝突を避け、他人に尽くそうとする

これらは、いずれも「秩序を重んじる」という点で共通しています。

この部分を読んで、皆さんはどう思うでしょうか。
日本人にはこういう人は多いと思いますし、むしろ、社会人として求められる人間像なのではないかと思うのですが、いかがでしょう。

教育においても、このような人になるように指導されると思いますし、
ビジネスの現場においても、このような人材は重宝されるでしょう。

みんながこういう人になろうとしているのですから、うつ病に悩む人が増えるのも無理もないと思います。

実際に私自身が、こういう人になる事を目指していたのです。

教育を変える必要がある

日本からうつ病患者を減らすにはどうすればいいか。
そういうことを考えていくときに、「教育を変えないといけない」という人がいます。

私自身も、それは一理あると考えています。

今の日本は、管理しやすい人を育てているような気がしています。
私は高校生の頃から、そう感じていました。

「自分の頭で考え、自分で実行する。」
そういう主体性よりも、
「みんなで決めたことは守る、先生のいう事には逆らわない。」
という、協調性を要求されることのほうがはるかに多いのです。

人間は社会的な動物ですから、協調性は確かに必要なのですが、それをあまりにも求めすぎると、自分を抑え込むことが大人になる事であるという、間違えたメッセージを子どもたちが受け取る結果になってしまいます。

この部分をどのように変えていくかが、今後の課題だと思います。

ありのままでいられる環境をつくる

泉谷先生は、「頭」が「心」と「体」をコントロールして抑え込んでいる状態がよろしくないと書いています。
ところが、大人になるということは、コントロールできるようになるということだと教わります。
そして、いい子ほど、そうなろうと努力をする。
ここに問題があるのです。

私の考えでは、「頭」は「心」を抑え込んでコントロールするものではなくて、「心」を守るものだと思います。
いつでも「心」の発信する声をよく聴いて、心が安心していられる状況を作るにはどうすれば良いかを考え、実行するのが「頭」の役割だと考えます。

出来るだけ、ありのままでいられる。
「心」のおもむくままでいられる。
そして、傷つきやすい「心」を守る。

そいう環境を実現するにはどうすればいいのか。
そこを考えていかなければいけないのです。
それを考えるのが、「頭」の役割なのです。

そして、それを教えていく必要があるのです。

うつ病の正体

私の経験からしても、うつ病は、抑え込まれた「心」と「体」が「ストライキ」を起こしている状態です。
重症の場合は、「ストライキ」を通り越して、叩きのめされているのかもしれません。

パニックや躁状態は「騒乱」「デモ」「テロ」かもしれません。

そういう状態を、さらに「頭」でコントロールしようとしても、それはもうコントロールは不可能だし、逆効果にしかならないのは明白です。

抑圧された心の声に耳を澄まして、その声をよく聴いて、それに従うことでしか、うつという状況を好転させる方法はありません。

このことを、多くの人にわかっていただきたいですね。