人間の身体は動くことが前提の作りになっている

私は整体師になる時に、生理学の勉強をしました。
生理学の基礎を勉強した時に、人間の体は動くことが前提の作りになっているんだなあと、強く思いました。

それは、血管の構造を知った時です。

血管はご存知の通り、血液を運ぶ管です。
血液は体を維持するのに無くてはならない存在ですよね。
いわゆるライフラインで、血液が届かくなればその組織は壊れてしまいます。

血液を循環させてる動力源は心臓です。
このことは誰でも知っています。

次に動脈です。動脈は血管自体が動いて、中の血液を送り出しています。

心臓を出た血液は、動脈を通って体の隅々まで運ばれて、やがて毛細血管に達します。
実は、毛細血管には小さい穴が開いていて、そこからジワリと外へ染み出しているのです。

赤血球はその穴を通れないので外に出ませんが、血漿と呼ばれる液体や白血球、リンパ球などは穴を通って外へ出ます。
外へ出たものはリンパ管に吸収されて再び血管に回収されます。

さて、ここで問題なのは、静脈やリンパ管には動力源が無い、という事です。

心臓や動脈で生み出された圧力は、穴だらけの毛細血管の先には伝わらないわけです。
静脈やリンパ管には筋肉がないので、自力では動けない。
もちろん、心臓も自力で膨らむことは出来ないので、吸い込んでいるわけではないのです。

静脈やリンパ管には、所々に弁が付いていて、一方向にしか液体が流れないようになっているのです。
これによって、外側から何らかの圧力がかかると、管が潰されて中の液体が一方向に流れます。
このように、流れが起きているのです。

外側からかかる圧力とは何でしょうか。
それは、筋肉が収縮するときに太くなり管を圧迫する、その圧力なのです。
骨格筋が太くなったり細くなったりを繰り返すことで、静脈やリンパ管に流れが起きるのです。

骨格筋が太くなったり細くなったりする、というのは、短くなったり長くなったりするということ。
つまり、関節が動いているということになり、これは体を動かしているという事です。
身体を動かすと、静脈やリンパ管に流れが起きて、血液を回収できるのです。
これを筋ポンプ作用と言います。

長時間運動をしないで椅子に座っていると足がむくみます。
これは、体液が重力に引っ張られて足の方に集まっているからです。
運動をすれば、足の筋肉がこの体液を上に押し流してくれるので、むくみがすっきりします。

二足歩行の人間は、足に体液がたまりやすく、それを全身に回すには足を動かすことが重要なのです。
「足は第2の心臓」という言葉がありますが、それはこのことを言うのです。

つまりこれは、骨格筋は循環器の重要な動力源になっているという事を表しています。
あの心臓と同じ働きをしていたのです。

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身体を動かすと、血液循環が良くなり、新鮮な血液が全身を回りますので、身体がリフレッシュします。
血行が滞り、足がむくむと、身体の一番上に位置する脳に回る血液が減ってしまいます。
これによって脳の活動が低下してしまう恐れがあります。
足を動かすことと、脳が活性化することは、血液の面でも繋がっているのです。

狩猟採集をして生活してきた人類の身体は、動くことが前提の作りになっているのです。
自分の身体を健やかに保とうとするならば、動かざるを得ないのです。
運動無くして、健康はあり得ない。

人間として生まれたからには、諦めて運動しましょう!