糖尿病の人にこそ読んでもらいたい!

昨日の記事「糖質制限について学ぶ」で紹介した、宗田哲男先生の本ですが、この本は糖尿病に苦しむ人にこそ読んでもらいたい本です。
もし、このブログを読んでくださっている方の中に、糖尿病の方、または、お知り合いに糖尿病で苦しんでいる方がいらっしゃいましたら、さらに、妊娠糖尿病で困っている方がいらっしゃいましたら、ぜひとも薦めてみてください。

ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか (光文社新書)

もともと、宗田先生自身が糖尿病になったことから、糖質制限に出会ったのが始まりです。
「ただ、なんとなく」標準的にいわれている糖尿病治療は納得いくものではなかった、という理由で、本屋でたまたま見つけた糖質制限に興味を持ったというのです。

ご自身で糖質制限を始めたところ、血糖値はどんどん下がる、体重もどんどん落ちる、体調は良くなる。という体験をされるのです。

そうして次に、先生の患者さんで、妊娠糖尿病を患う妊婦さんに協力を依頼して、糖質制限を実施してもらったところ、実に順調に出産に至ったというのです。

この本の中に、Ⅰ型糖尿病と診断された妊婦さんの話が出てきます。
彼女は、一時は出産を諦めようと思いますが、何か手はあるはずだと、あちこちの産婦人科で相談しますが、危険だと言う理由で断られ続けます。
やがて糖質制限を知り、自分で糖質制限食をはじめて、血糖値をコントロールすることに成功するのですが、今度はケトン体が危険だということで、また産婦人科に断られてしまいます。
ケトン体が高くなると障害児が生まれると言われているからです。
こうして追い込まれた彼女が、宗田先生に出会って無事出産するというエピソードは、まるでハリウッド映画のような展開で、涙無くして読めません。

なぜ、糖尿病に糖質制限が良いかというと、血糖値を上げるのは高カロリー食ではなく、糖質だけであるということが一つあります。
この本の中で一つの実験の結果を紹介しています。
16人の健常者と糖尿病患者に50gのバターを経口摂取してもらい、その後の血糖値、インスリン、ケトン体の変化を調べたものです。
健常者も糖尿病患者も、血糖値に変化は無く、ケトン体の値だけが上昇しているという結果を得ています。

また、妊娠中にケトン体の値が上昇しても安全であるということについても、詳細なデータを用いて解説しています。
本書には、胎児および新生児はケトン体をエネルギー源として生きているということを裏付ける豊富なデータを載せています。
宗田先生は、母体と赤ちゃんをつなぐ胎盤のケトン体値が非常に高値であることを発見し、ここから胎児にケトン体を供給しているという考察をしています。

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要するに、糖質を制限すれば血糖値は上がらない。糖質を制限するとケトン体が増えるが、これは何ら害になるものではない。ということを、豊富なデータをもとに証明して見せたのです。
ということは、糖尿病患者は糖質を制限すれば血糖値をコントロールできるということになり、従来のインスリン注射による血糖値のコントロールは必要ないということになります。
今や国民病とまで言われる糖尿病治療のコペルニクス的転換が起こったのです。

さらに、この結果を学会で発表した時の様子なども書かれていて、医学界の現状を垣間見ることができて興味深いです。
こんなことが常識になったら、困る人が沢山いるのかもしれませんね。

とにかくこの本は、読み物としてもとても面白く、一気に読めてしまいます。
ぜひ、糖尿病でお困りの方には読んでいただきたい本です。

この本を出版された宗田先生とその協力者の方々、および、命がけて子供を産もうとしたお母さん方に敬意を表したいと思います。

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