変革者はいつも「新人」である:〈ミライの授業〉書評

昨日、素晴らしい本を読んだ。
自分の中に、エネルギーがふつふつと湧いてくる。

その本は、瀧本哲史氏の「ミライの授業」。
瀧本氏は京都大学産学連携本部イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門准教授で、日本の将来を担う大学生たちに、あたらしい時代を生き抜くための考え方について講義をしている方。
その瀧本氏が、14歳の中学生のために書いた本。

私は51歳ですから、14歳の中学生の親の世代。
そんな私が読んでも、エネルギーをもらえる素晴らしい本でした。

私には小学6年生の息子がいます。
彼には少し早いかもしれないけれど、読ませてみようと思いこの本を購入し、その前に、自分が読んでみようと思ったのです。
私も14歳の時にこの本に出合いたかった。
しかし、残念ながら、私が14歳の時にはこの本は無かったのです。

それは、この本にも書かれていることですが、あの当時と今では状況が違うからだと思います。

みなさんのご両親が中高生だったころ、まだおじいちゃんやおばあちゃんが若かったころ、疑う力は、それほど重要視されていませんでした。むしろ当時は、「なんの疑いももたず、与えられた課題をガンガンこなす人」が求められていました。数学の問題集をたくさん解いていくような、「課題解決」の力です。
〈中略〉
それでは現在、みなさんにはどんな力が求められているのか?
答えはひとつ。「課題発見」の力です。

私が中学生だったころは、高度経済成長期の真っただ中でした。
パソコンもない、スマホもない時代。
社会は優秀な労働力を必要としていました。
なんの疑いもなく、与えられた課題を正確にこなしていく力が求められていたのです。

ところが現在はどうか。
与えられた課題を正確にこなしていくのは、日本よりももっと労働力の安い外国の労働者が行うようになっています。
さらに、近い将来、それらの労働はロボットにとってかわられるでしょう。
人件費の高い日本人には、そのような仕事はもう回ってこないのだと、瀧本氏は述べています。

したがって、これから求められる能力は、これまでの古いシステムを疑い、何が課題なのかをみつける力だと言うのです。
これからの時代に求められる力は、常識を疑い、パラダイムシフトを起こす力。

ふるいパラダイムが、あたらしいパラダイムに移り変わる(パラダイム・シフト)のためには「世代交代」が必要である。古い世代の人たちに世界を変える力はない。世界を変えるのは、いつも「新人」なのだ。
〈中略〉
世の中を変えるのは、いつの時代も「新人」である。
とびっきりの若い人。あるいは別の分野から参入してきた「よそ者」や「シロウト」。そういった「新人」だけが、世の中を変えていく。

「新人」と言っても、年齢が若いとは限らない。
古い既成の概念を壊すのは、「シロウト」である。

この言葉が、深く私には響いたのです。

世の中の多くの人は、経験が浅いことを理由に、自分が感じる違和感とか疑問を封じ込めてしまうことあると思うのです。
少なくとも、私はそういう傾向にあります。

経験も実績もない私が、こんなことを言っても誰も信じてくれないだろうとか、経験が浅いからこんな疑問を持つんだろうとか、そんな風に考えてしまうのです。
しかし、シロウトだからこそ感じる疑問や違和感を大切にしなさいと、この本は教えてくれているのです。

長くその世界にどっぷりと浸った人にはわからないことが、シロウト目線で見ることによって見えることがあるのです。
その視点こそが、世界を変えるきっかけになるのです。

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私は51歳で、どちらかと言えば古い人間です。
それでも、違和感や疑問を持つことはたくさんあります。

日本人男性の平均寿命は約80歳です。それまであと29年。
私は100歳まで生きるつもりでいるので(笑)、あと49年もあります。

これだけの時間があれば、まだまだ、世界を変えることは出来ると思います。
この本は中学生だけの読ませるのはもったいない。

ぜひ、大人の皆さんにも読んでもらいたいと思います。

このブログを書き終わったら、長男にプレゼントしようと思います。
こんな本を若いうちに読める長男が羨ましいです。