うつ病を克服できる人できない人

先日、とある勉強会に参加した時のこと。
勉強会の後の懇親会で、私の名刺にある【うつ病を自力で克服した】という文言を見た方に、
「うつ病を克服できる人と出来ない人の境目というか、その違いはどこにあるんですか?」
という質問をいただきました。

そこで、私なりの考え方をお話させて頂いたのですが、
そのことについて、改めて、自分の考えを整理しておきたいと思います。

人は誰でも、自分なりの価値観をもって世の中を見ています。
自分を取り巻く社会、人生観、価値観、自己理解など、自分の眼鏡を通した世界を見ています。
それはあくまでも自分の眼鏡を通して見た世界であって、それが唯一絶対の世界ではありません。

他の人は、違う眼鏡を通して世界を見ています。
誰一人として、同じ世界を見ている人はいないのです。

しかし、なかなかそこに気が付けないのも人間です。
自分の見ている世界こそが、唯一絶対の世界であると信じ込んでいます。

ある人がうつ病になったということは、その人の世界観ではうつ病になるんだということを経験したということです。
ですからそこを変えようとしない限り、またうつ病になってしまう可能性が高いということです。
うつ病は、「その眼鏡が間違えていますよ」という身体からのメッセージなのです。

それなのに「薬を飲み続けていればいつか治る。」として、自分の眼鏡をほかの眼鏡に掛け変えようとしなければ、いつまでたってもうつ病の脅威から逃れることは出来ません。

「治る」という言葉の意味が、例えば風邪のように、安静にしていれば自然治癒力が働いて元の状態に戻ることだとすると、うつ病は「治らない」病気と言っていいでしょう。

うつ病を克服できる人というのは、自分がかけている眼鏡が間違えているんだと気がついて、別の眼鏡にかけ替えることができる人です。
自分がそれまでに作り上げてきた世界観、人生観、自己イメージなどを、柔軟に変えていける人、または、変えていこうとする人は、様々な気付きを得てうつ病を乗り越えることができます。

言い換えれば、自分が変化すること、成長することでしか、うつ病を克服することは出来ません。
うつ病になる前の自分に戻ることは、もはや不可能なのです。
そう考えると、うつ病は、自分と向き合い、これまでを振り返り、成長するチャンスともいえるのです。

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うつ病に限らず、特に生活習慣病はそうですが、自分の人生を見つめ直すチャンスです。
いったい自分は何のために生きているのか。
どのような人生を望んでいるのか。
そのためにはどうすればよいのか。

価値観を変え、生活習慣を変え、食べ物を変え。
自分が本当に望んでいる人生に向かって歩きはじめることができるのです。

うつ病を克服するということは、そういう事だと思います。