小泉今日子さんの「反アンチエイジング」宣言に思う。 スタイリッシュエイジングとアンチエイジングの違いとは

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小泉今日子さんが、40代の女性向け雑誌「GLOW」(宝島社)9月号で、社会学者の上野千鶴子さんとの対談において、「反アンチエイジング」宣言ともいえる発言をして、注目されていると日刊ゲンダイが報じました。
その記事はこちら「小泉今日子”反アンチエイジング”宣言に40代女性はなぜ共感」(日刊ゲンダイ)

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写真も日刊ゲンダイの記事から引用

この記事を一部抜粋してみます。

上野氏が「アンチエイジングって言葉が大嫌いなんです」と切り出したところ、「私もです」と同調。思いを爆発させている。簡単に紹介しよう。

「ずっとアイドルの仕事をしてきて、30代の半ばくらいから『かわいい』って言われる中に、『若い!』という声が入ってくるようになって。これ違くない? 喜んじゃいけないんじゃない? って。……これ(美魔女現象)には抵抗しなきゃと。私は『中年の星』でいいんじゃないかと思ってます」

さらに、この記事の中では、この発言に対して、医師で作家の米山公啓氏の発言が掲載されています。

「筋力をつけて代謝をよくしたり、運動してはつらつさをキープしたりするのが健全なアンチエイジングですが、女性が語るアンチエイジングは、美容整形を施したり、高額なサプリを飲んだり、皮膚科のクリームを塗ったりして人工的な要素を含んでいます。運動して筋肉に張りを持たせてシワを少なく見せるのとは、ちょっと違う。小泉さんはそこにくさびを打ち、軌道修正したのです。アイドル界の中心にいた小泉さんの発言だから女性の心をつかんだのであって、同じ女性でも芸人みたいな軽い立場の人だと、これほど大きな反響にはならなかったのではないか」

私としては、この米山氏の発言に深く共感しました。
米山氏のいう、健全なアンチエイジングこそが、あるべき姿だと思いますが、美容整形などで不自然に繕うのは、やはり違うと思います。

じつは、この小泉今日子さんの発言を知ったのは、数日前で、それに触発されて一つ記事を書きました。
その記事は、「今の自分を受け入れる」

この記事では、高齢者の美容整形トラブルが増えてる、という話題を例にして、アンチエイジングとスタイリッシュエイジングの違いについて言及しました。

アンチエイジングとスタイリッシュエイジングの違いについて、私の意見を書きたいと思います。

アンチエイジングは、加齢に対して手段を選ばず、徹底抗戦をする事です。
そこには、「年齢を重ねることは良くないことである」という価値観が根底にあるように思います。

それに対して、スタイリッシュエイジングは、「加齢を楽しむこと」だと私は思っています。
年齢を重ねることで人生経験を積み、どんどん自分が成熟していくことを歓迎し、人生が豊かになっていくことを味わうのです。

少し前に、世界最高齢スーパーモデル、ダフネ・セルフ(88)さんが来日して話題になりました。
いま、ダフネ・セルフさんの著書「ひとはいくつになっても美しい」を読んでいるのですが、本当に美しい言葉がちりばめられていて、とても勇気づけられます。

この方こそ、スタイリッシュエイジングを体現していると思います。

私は整体師として、カウンセラーとして、人の健康について、そして、人の幸せについてずっと考えてきました。
本物の健康とは、イキイキと生きていくことだと思います。

年齢を重ねて、あちこちが衰えていくことは自然の摂理です。
自然の摂理を受けれられずに、徹底抗戦をするのは違います。
それでは本当の意味で幸せな人生とは言えないでしょう。
自分の衰えを感じるたびに、暗澹たる気持ちになっていたのでは、イキイキと生きていけるとは思えません。

「アンチエイジング」という言葉には、幸せな人生をイメージできないのです。

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私の健康観や幸せな人生のイメージをぴったりと表現できる言葉が「スタイリッシュエイジング」だったのです。

小泉今日子さんやセルフ・ダフネさんが共感を呼んでいるということは、とても健全なことだと思います。
今後、高齢者が増えていく日本の社会に、この考え方を浸透させていきたいですね。