こんにちは!
スタイリッシュエイジングクラブ会長の渕脇です!
今日も、デンマークの話題です。
12月18日(火)に参加した幸せの国デンマークをテーマにしたイベントがあまりに衝撃的過ぎたので、なんと今日で3本目のブログになります。
まだまだ、続きますけれど、まず、昨日かいた2本目のブログが、おそらくデンマークの凄さの本質だろうと思うのです。
昨日のブログ
自由の本質を学ぶ教育-デンマークから学ぶこと②
結局、自由の本質を子どもたちに徹底的に教えているので、民主主義が成熟しているということ。
今日の話題は、ここに基づいていると思うのです。
デンマークが国家として目指していること
先日のイベントの中で、いろいろなことが語られたのだが、デンマークが国家として目指している姿というか、ビジョンらしきことが語られることがあった。
その一つは、持続可能な国家を作ること。
そしてもう一つは、世界のファシリテーターになること。
自然との共生を目指す
デンマークは再生可能エネルギーの開発に力を入れている。
自然との共生を目指し、そのための環境を整備して、技術開発にも力を入れている。
講演者の一人、ニールセン北村朋子氏が暮らしているロラン島では風力発電が盛んで、その発電量は電力自給率800%を誇るという。
その電力をコペンハーゲンのような大都市に供給している。
ご存知のように、風力発電をはじめとする再生可能エネルギーは、発電量が一定ではないので、安定的な電力供給に不安がある。
この問題を可決するべく、発電した電力でメタンガスを生成し蓄え、そのガスを使って発電するシステムを研究していたり、風力発電で発電した電力を熱として保存する方法を研究しているとのこと。
日本の場合は、再生可能エネルギーの不安定さから、主力電源としては使えないという論調が主流だが、デンマークではその欠点を補うための研究が積極的に進められているのだ。
自然と共生し、持続可能な社会を作るというのは、デンマークという国家が目指している姿なのだ。
世界のファシリテーターを目指す
これは僕が最も驚いたことなのだけれど、デンマークは英語教育に力を入れていて、その目指すところは、世界会議でのファシリテーターになる人材を育てるのが目的であるというところ。
中学校の英語教育は、これを目標に行われているというのだ。
もちろん、デンマークの公用語はデンマーク語であって英語ではない。
しかし、世界の中で小国であるデンマークであるが、国際社会において常に中立の立場をとってきたデンマークは、国際会議等においてファシリテーターの立場になることで存在価値を見出せるというのだ。
そのために、イギリス英語、アメリカ英語はもちろん、世界各国の訛りのある英語も理解できるようになり、それらの国々の意見をまとめ、調整が出来るようになるのが英語教育のゴールだというのだ。
この話にも、びっくり仰天した。
そんな高度なところを最終目標に置いているというのは、恐れ入ったとした言いようがない。
日本の英語教育の貧困さを思うと、本当に恥ずかしくなる話である。
しかし、これが、デンマークが目指す、国際社会における立ち位置なのである。
国家としてのコンセンサスが得られている!
このような一連の話を一通り聞いたと、質問の時間が来た。
僕は、一般社団法人 働く心を大切にする経営協会のメンバーとして、代表理事の森上さんに同行してこのイベントに参加していたのだけれど、森上さんが以下のような質問をした。
一連の話を聞いていると、国としてというか国民全体にというか、ある種のコンセンサスのようなものがあるように感じるのですが、実際にそのようなものはあるのですか。と。
そして、その答えがまた驚いたのだけれど、
コンセンサスは得られている。
政党間での話し合いが頻繁に持たれていて、国民との間でも頻繁に話し合いがもたれている。
長い間にたくさんの話し合いがもたれてきた結果、合意形成がなされてきた。だから、今では、たとえ政権交代が起こっても、コンセンサスが得られているのでこの方向性は変わらない。
政権交代が起こっても、方向性は変わらない!
これに対して、日本はどうだろうか?
国家としてのビジョンなんてあるんだろうか。
日本はどこに向かおうとしているだろうか。
行き当たりばったりの政策しか聞いたことがない。
そして、丁寧な話し合いの末、合意形成をしているとはとても思えない。
長期的な視野に立ち、ビジョンを掲げて、教育から何からきちんと設計されているとはとても思えない。
この話を聞いて、改めてデンマークという国家の凄さと、日本という国家との差を感じてしまった。
民主主義が成熟している
結局これも、民主主義が成熟しているということだと思う。
そして、それを支えているのが、やはり教育だろう。
この話は、昨日のブログに書いた。
昨日のブログ
自由の本質を学ぶ教育-デンマークから学ぶこと②
教育の重要性を改めて思い知らされる。
さて、これをお読みのあなたは何を感じただろうか?
国家としてのビジョンが、国民全体にコンセンサスを得られるように、みんなで真剣に話し合っているのだろうか?
僕たちは、このような国家を作っていくために、何をすればいいのだろうか?
この件についても、引き続き考えていきたいと思う。