人類の歴史から健康について考える

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こんにちは!
BBトレーナーの渕脇です。

健康の全体像をつかむには

最近、健康について講演をする機会が続いていて、その資料を作っています。
その時に気をつけているのは、健康情報が溢れている昨今、なるべく基本的なことを理解してもらうにはどうすればいいのか、ということ。

情報が多すぎると、人間の頭ではそれを処理しきれないので、なるべくシンプルな形にして提示する必要があるのかな、と思っています。

細かい話はどんどん省いていって、全体像をつかむにはどうすればいいかを考えているのです。

こういうことを考える時、私たちの身体というのは、そもそもどういう成り立ちをしているのかを考えると分かりやすいと思うのです。

ホモサピエンスの歴史

私たちも、この地球という環境の中で生き抜いてきた生物の一種ですから、環境に適応してきた体を持っているはずです。

そう考えると、私たちの祖先がどのような環境で、どのように適応していたのか、ということを参考にすることは、とても大切なことなのです。

人類の歴史は、今現在解っている範囲で、約600万年前までさかのぼれるということです。
現生人類であるホモサピエンスに限れば、約50万年ということ。

そして、農耕が始まったとされるのは、2万年~1万年前とされています。
日本に限って言えば、約3000年前と考えられています。

つまり、それまでの間は、狩猟・採集をして生活していたのです。
狩猟・採集の生活は約599万年ということになります(笑

昼行性

私たちは、視覚がとても発達しています。
色を見分けることができる、ということは、明るい環境の下で活動する、すなわち、昼行性であることの証明です。

視覚に頼る私たちは、暗闇が苦手です。
猛獣に捕食される危険性も高いため、夜間は活動をしなかったことが容易に想像ができます。

夜間に活動をするようになったのは、電力が安定供給されるようになり、活動するための明かりが確保できるようになってからの話ですから、つい最近のことなのです。

肉食

私たちは何を食べてきたのか。
これには諸説あるようですが、基本的には肉食だったのではないか、と言われています。

それは、消化器系の構造から、そう考えられているのです。

いわゆる草食動物は、とても長い消化器官をもっています。
それは、草に含まれるセルロースを分解するためです。

私たちの腸はそこまで長くないので、セルロースを分解することができません。
むしろ、肉食獣の消化器官に近いということが解っています。

ただ、肉だけを食べてきたわけではありません。
調理技術を駆使して、肉のほかにも、ドングリなどの木の実や山菜、魚介類など、あらゆるものを食べようと工夫してきたことが解っています。

飢餓対策が行き過ぎて肥満が増えた

食料調達には、相当苦労したことが伺えます。
おそらく、食料が手に入らず、餓死をした人も多かったのでなないでしょうか。

そのために、飢えにはとても強い体を持っています。
少々、お腹がを空かしても、簡単には死にません。
その一方で、現代の飽食には対応しきれていないのかもしれません。

農耕も、餓死対策の工夫が行きついた末に、人類が発明したと言ってもいいでしょう。

農耕が始まってから、私たちは穀物を多く食べるようになりました。
現代では農耕の技術革新や、保存技術、輸送技術の向上などから、穀物が豊富に供給できるようになり、人口の爆発的な増加と、世界的な肥満の増加という問題をもたらしています。

こう考えると、私たちが肥満悩まされるようになったのは、農業の発達のおかげということが言えます。
すなわち、穀物の食べすぎに原因がある、ということです。

今でこそ、太っている人が多いという印象のアメリカ人でさえ、1970年代以前は、肥満の人はほとんどいなかったのです。
それが、1980年代以降、爆発的に肥満が増えているのです。

今、ダイエットの主流になりつつある糖質制限ですが、こういう歴史的な、マクロ的な視点においても、理にかなっているのです。

肥満の原因は、穀物、すなわち炭水化物の過剰摂取であることは間違いありません。

肉体労働

労働はもちろん肉体労働でした。
狩猟・採集も、農業も、肉体労働が基本です。

すなわち、カラダを使うということが基本なのです。

ところが、科学技術が発達した現代では、様々な機械が開発され、肉体労働の多くは機械がやるようになりました。
人間の仕事は、その機械を操作することに変わり、最近ではそれすらもコンピューターが行うようになってきています。

そうして、私たちは、机の前に座って仕事することが多くなっていきました。

そうなると、どうしても運動不足になってしまいます。
それを補うために、せっせとスポーツクラブに通う必要が出てきた、というわけです。

人間の生活は激変している

このように考えると、ここ20~30年の間に、人間の生活は激変しているということが分かります。
現代人が、今まで経験していないような、原因不明の病気に悩まされるようになったのは、この激変に身体が対応しきれていない、ということが考えられます。

このようなトラブルを避けるためには、私たちの身体が本来持っているリズムを取り戻すことが必要なのではないかと考えられます。

運動不足、飽食(炭水化物の摂りすぎ)、昼夜逆転の生活を改めることができれば、私たちは劇的に健康になれると、私は考えています。

600万年続いた生活のリズムが、この20~30年で変わってしまったのですから、カラダがついていけないのは当然のことかもしれません。

私たちの身体は、地球環境で生き残るための身体になっています。
そのことを意識する時、健康的な生活とはどんなものなのか、イメージできると思います。

さて、あなたは健康的な生活をしているでしょうか。
それとも、ご先祖様とは全く違う生活をしているでしょうか。

私たちは、自然の一部であるということを忘れてはいけないのです。
当たり前のことを当たり前にやること。
健康を手に入れるには、これしかないのです。

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