自律神経失調症やうつ病を騎手と馬に例えて考えてみた

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

こんにちは。
ココロとカラダの整体師 渕脇です。

人間は「頭」が発達している

人間は大脳が発達しています。
つまり、頭で考え、頭で行動しています。

人間の大脳は、沢山の情報をストックしています。
過去の記憶、実際に経験したこと、勉強した内容、人から聞いた話、本やメディアで知った内容、周囲人たちとの関係、さらには自分で勝手に作り上げた妄想。
そういう沢山の情報をもとにして、自分の行動を制御しています。

大脳がここまで発達していなければ、もっと原始的な身体感覚や感情(ココロ)や本能に従って行動しているはずなのですが、情報が多すぎて身体感覚や本能という部分が疎かになっている事も少なくありません。

大脳でコントロールするように教えられて育つ

また、人間は社会的な動物で、社会生活を営むためには、純粋に身体感覚や本能だけに従って生きていくことはできません。
時には、そういうことをコントロールしなければならず、小さいころからコントロールするように教育を受けてきます。

やがて、自分の身体感覚や感情を抑え込むことが当たり前で、それが大人になることであると思うようになってきます。

いくら疲れていても、頑張ることがいいこと。
感情を表すことは良くないこと。

そんな風に考えてしまう人も少なくありません。

これが行き過ぎると、ココロとカラダが疲弊してしまって、やがて大脳(頭)の言うことを聞かなくなってしまいます。こういう状態が、自律神経の失調やうつ病と言われる状態なのです。

騎手と馬の関係に例えてみる

この、頭と心身の関係は、騎手と馬との関係に似ていると私は思っています。
頭が騎手で、ココロとカラダが馬ということです。

馬の調子が良いときは、馬は騎手の思いのままに走ってくれます。
ムチをバンバン入れても、それに応えて一生懸命走ります。

ところが、ずーっとムチを入れ続けて無理やり走らせていたらどうなるでしょうか?
当然のことながら、馬は疲れて騎手のいうことを聞かなくなります。
これがあまりひどくなると、騎手との信頼関係が崩れて、その騎手が乗ることを拒否するかもしれません。

馬がいうことを聞かなくなたらどうすればよいか

うつ病や自律神経の失調になると、自分が思うようには体が動かなくなります。
体がストライキを起こしているのです。
これは、馬が騎手を拒否している状態です。

さて、こういう状態になってしまったら、騎手はどうすればよいのでしょうか。
ちょっと考えてみてください。
あなたが騎手の立場なら、どうするでしょうか。

やはり、馬をねぎらい、いたわり、馬との信頼関係を再び築いていかなければいけませんよね。馬の状態が回復するまで、馬との信頼関係が回復するまで、辛抱強く取り組む必要があります。

そうして、馬が少しずつ回復してきたら、二度とこのようなことが起こらないように、馬との信頼関係を壊さないように、馬の状態に気を配るようにしなければいけません。
これまでのようにむちゃくちゃにムチを振るって走らせるわけにはいかないのだと、そんな走らせ方をしたからこんなことになったんだと、その経験から学ばなければいけないのです。

経験から学ばなければいけない

もし、あなたが今、自律神経の失調やうつ病で苦しんでいるなら、あなたは自分にムチをふるって走り続けてきたのです。
そうして、自分のカラダがいうことを聞かなくなるまで頑張ってきたのです。

いま、あなたがしなければいけないことは、これまでの生き方を変えること。
もう、今までのように無茶な走らせ方はしないからね、これからは、あなたのことを第一に考えるから、と自分の馬に誓うのです。

薬を飲むよりも前に、それをする必要があるのです。
薬を飲んで少しくらい良くなっても、また以前のようにむちゃくちゃにムチを入れれば、たちまち壊れてしまうでしょう。

今までのような生き方が間違えているんだと、この経験から学ぶことが必要なのです。

今はまだ壊れていない人も、自分の馬(ココロとカラダ)の言うことをよく聞いて、気を配らなければいけません。
それが騎手の本来の役目なのです。

持って生まれた自分の馬を変えることはできません。
まずは、自分の馬のことを良く知ることが大切なのです。

自分のカラダなんだから、自分が自在にコントロールできると思ったら大間違いです。
その事実に気が付くことが大切です。