過労死を無くすためには

こんにちは!
カウンセラー整体師の渕脇です。

過労死は社会全体の問題

昨日のことですが、富山県のパナソニックの工場で過労死問題があったことが発表されました。
健康に携わる者として、この過労死の問題は何とかしたいと常日頃から思っていることです。

私の整体院にも、過酷な労働で健康を損なってしまった人や、今にも倒れそうな人がやってきます。
自分の命を削ってまで働かなければいけない、また、働かせてしまう原因はどこにあるのでしょうか。
この問題は、単に一つの企業の問題ではなく、日本の社会全体の問題だと私は考えています。

病気になって一人前?

私がまだ、サラリーマンだったころの話です。
私は大手企業の子会社に努めていて、福岡市の営業所に勤務していたころ、当時の事務所は親会社の九州支社の中にありました。

その、親会社の営業マンに、大学時代は水球をやっていたというガタイのいい若者がいました。いかにもスポーツマンらしく、いつも明るく頼りがいのある青年でした。

ところが、私が新宿本社に転勤して、しばらくぶりに福岡に出張した時のこと。
久しぶりに会った彼はげっそりと痩せていて、まるで別人のようになっていました。
あのガタイの良い、好青年の彼はどこに行ってしまったのか。

私が驚いていると、彼の横にいた彼と同じ課の先輩が、
「こいつ、胃潰瘍で入院していたんだよ。これでこいつも一人前だよ。」
と、笑いながら言ったんです。
私はそれを聞いて、ぞっとしました。

もちろん、その先輩が冗談として言ったということはわかっています。
本気でそんな事を思っているわけがありません。
ブラックジョークです。

でも、ブラックジョークって言うのは、「誰も口に出して言わないけれど、そういうことってあるよね~」という共通認識が前提になければ成立しないものだと思うのです。

「病気になるまで働いて一人前」

そういうブラックジョークが出るような空気が、サラリーマン社会にはあるんだということが、私には恐ろしかったのです。

過労死問題は日本人社会の問題

過労死問題が日本から無くならないのは、「命を削って働くのが当たり前。仕事ってそういうもの。」という意識が、多くの人の中にあるからなのだと思います。

忙しいときは徹夜ぐらいするのが当たり前。
忙しいときは休日出勤ぐらい当たり前。
みんなそれくらいやっているでしょ。
だって、仕事なんだから。

という感覚。

さらに問題なのは、「沢山働く人は頑張っている人」という評価があること。
いつも定時で帰る人は、遊びほうけている人。
みたいなイメージがあること。

こういう感覚、価値観を日本人全体が持っていることが、この問題が無くならない原因です。

こういう感覚を持っているから、経営陣は従業員に、下請けや出入り業者に対して無理を強いるわけです。

そうして、社会全体がそういう感覚に陥っていくのです。
そこのところを変えていかないといけないなあと思うのです。

価値観を変えよう

本当に出来る人は、短時間で効率よく仕事を終わらせることが出来るはず。
優秀な経営者は、従業員を幸せにするマネジメントが出来るはず。
自社だけではなくて、取引先に対してもそういう仕事の出し方が出来るはずです。

「病気になるまで働いて一人前」というのはジョークかもしれませんが、「沢山働く人は凄い人」という価値観はあるし、休日返上で働いている人は頑張っている人、という感覚もあるでしょう。

そこを変えていかなければけない。

従業員に残業をさせるのは、マネジメントが出来ていない証拠。
残業をしなければいけないのは、能力が低いから。

こういう価値観になって初めて、この問題が解決するように思います。

ここの部分を変えないまま、ただ、残業時間を最大100時間未満とか決めてみたところで、本質的には何も変わらないでしょう。

金の卵よりもガチョウのほうが大切

カラダが資本です。
身体を壊すまで働くということは、イソップ物語に出てくる金の卵を産むガチョウを殺してしまった愚かな農夫と一緒です。

ガチョウと黄金の卵(Wikipedia)

カラダは金の卵を産むガチョウと同じです。
大切に扱って、いつまでも金の卵を産んでもらったほうが良いのです。

そういう感覚を持つことが出来るかどうか。
そこが大切だと思います。