【書評】「運は創るもの」似鳥昭雄著

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こんにちは。
ココロとカラダの整体師 渕脇です。

昨日、妻の実家がある長野県の木島平村から、東京の我が家へ帰ってきました。
木島平に帰省する時には、いつも本を持っていきます。

子どもたちの相手ばかりでは、自分の時間が持てない。
かといって、妻の実家であるから、完全に自由気ままに過ごすわけにもいかない。
そんな時には、本を読むのがいちばんだと考えて、本を持っていきます。

しかし、子どもたちが私を自由にさせてくれないので、実際はなかなか本を読む機会はないのですけれどね。

ハチャメチャで痛快な人生

せっかくのお正月休みなので、なにか面白い本がいい。
難しくなく、気軽に読めて、お正月らしく元気が出るものがいい。

そう考えて手に取ったのが、家具のチェーン店でおなじみの「ニトリ」創業者、似鳥昭雄氏の著書「運は創るもの」です。


この本は、面白いという評判を聞いて購入したのですが、なかなか読むタイミングがなく、放置していた本のうちの一冊です。
これは、日本経済新聞社の人気コラム「私の履歴書」に掲載され、大反響を呼んで書籍化されたもので、似鳥氏の生い立ちから「ニトリ」創業、そして現在に至るまでの波乱万丈の人生が書かれています。

似鳥昭雄氏の人生は、波乱万丈という言葉がぴったりの、まるででジェットコースターに乗っているようです。特に、幼少期からニトリ創業に至るまでの半生は、ハチャメチャと言ってもいいくらい痛快です。

私には到底真似できないし、やろうとも思いません。
やはり、人間には生まれながらに持ってきた性質というのがあって、他人になることは出来無いんだなと、改めて実感しました。

行動力で道を切り開く

しかし、彼のハチャメチャな人生は、その行動力がもたらしたものであることは明白です。
彼はとにかく行動します。
もちろん失敗を繰り返すわけですが、そこから多くのことを学んでいきます。
自分は頭が悪く能力がないのだから、人より早く行動しなければいけない。
そうして、彼はどんどん進んでいきます。
この姿勢は本当にすごい。

石橋をたたき壊して渡らない私からすれば、似鳥氏の行動力のほんの少しでも分けてもらいたいと思います。
私は、この姿勢に感銘を受けました。

自分をゼロして相手の立場に立つ

この本の中で、特に印象に残ったのは、「日本を豊かにする」という志を立てて、自分を鍛えるために断食道場に入るというエピソード。
断食道場で修行を続けることで分かったことがあると、以下のように記しています。

仕事というものは、エゴやプライドによって相手の立場を忘れてしまうと失敗する。欲があるうちはダメだ。無になるしかない。断食をしているうちにそんな境地に達した。大した経験もないのに、過去の自分の成功体験や欲があるからダメなんだ。いかにして顧客の立場に立てるか、立てないか。そのためには自分をゼロにするしかない。
〈中略〉
苦労が足りない人ほど、自分の乏しい経験で結論を出したがる。だから若い頃には厳しい下積み生活が欠かせない。私はゼロになれる自信がある。そしてみんな平等。これがニトリの経営スタンスで、グローバル化するための条件だと思う。

私は整体師です。
整体師というのは技術者です。
しかし、その一方で、整体院を経営する経営者でもあります。

整体の勉強は沢山しましたが、経営はど素人。
きちんと勉強もせずに、行き当たりばったりで開業しました。

商売は難しい

経営、商売は本当に難しい。
儲けなければいけないわけですが、儲けようとするとクライアントは逃げていきます。
しかし、儲けなければ商売を続けることはできないし、生きていくことすらできません。
ここのところに矛盾がありジレンマを感じるのです。

経営の神様と言われる松下幸之助氏の言葉に、「儲けとは、社会に貢献したご褒美である」というのがあります。
まずは社会貢献ありきです。
貢献できなければ、儲けることはできない。

似鳥氏が言うところの、「ゼロになる」というのは、そういうことなのかなあと思います。

私も、自分を勘定に入れずゼロになって、顧客の立場に立ちたいと思います。
そうして、社会に対して貢献できるようになりたいです。

年の初めに読む本としては、最高の本でした。
似鳥氏からパワーをもらった気がします。

もちろん、似鳥氏の真似はできないかもしれないけれど、私は私なりのやり方で、社会貢献をしていこうと思います。