こんにちは!
BBトレーナーの渕脇です。
今日のブログは、本の紹介です。
コンサルティング会社のIdeal Leaders株式会社 CHO(Chief Happiness Officer)である、丹羽真理さんの著書「パーパス・マネジメント-社員の幸せを大切にする経営」です。
CHO(Chief Happiness Officer)というのは、企業において、従業員の幸せをマネジメントする役職を表します。
近年、グーグルなどが採用するようになって、注目を浴びるようになって来ました。
社員が幸せだと生産性が上がる
近年、注目を浴びるようになったCHOですが、では、なぜ、グーグルなどでは、従業員の幸せをマネジメントする必要性を感じているのでしょうか。
その理由として、本書にはいくつかの調査結果を引用しています。
その一部はを抜粋します。
☆幸福度の高い社員の生産性は31%高く、創造性は3倍高い。
☆幸せな気持ちで物事に取り組んだ人は、生産性が約12%向上する。
☆幸福度の高い医者は、そうでない医者と比較して平均して2倍のスピードで症状を分析し正しい診断を行う。
☆幸福度の高い人は、視野の広い考えやアイディアを思いつきやすくなる
☆ポジティブ感情を持った人は、視野が広く、情報処理能力が高くなる。
このような結果が出ているからこそ、社員の幸せをマネジメントする必要があるわけです。
この本の著者の丹羽真理さんがCHOを務める、アイディール・リーダーズでは、まさにこの社員の幸福度を高めることによって、業績を上げていくその手法をコンサルティングする会社です。
その会社のCHOなのですから、まさに、CHOのプロフェッショナルということになります。
努力によって幸せを手にするのはもう古い
「努力→成功→幸せ」というのはもはや古い考え方で、「幸せ→努力→成功」である、という見方のほうがより科学的であるのです。
脳科学の急速な発達によって、人間の脳は幸福な状態のほうがその機能が拡張されることがわかってきました。
従来の私たちの考え方では、「努力によって成長がもたらされ、それによって成功を手に入れることができ、成功すれば幸せになれる。」というのが一般的でした。
ですから、眉間にしわを寄せて、ねじり鉢巻きをして、睡眠時間を削って頑張るのが、幸せになる道である、と認識しています。
しかし、それは順番が違うというとこが解ってきたのです。
最初に幸福感があって、それによって努力の成果が出るようになる。
その結果として成功が得られる、というのです。
幸福度の起点はPurpose(存在意義)
わたしは幸福度向上の起点は個人が明確な「Purpose」を持つことだ、と考えています。
〈中略〉
アイディール・リーダーズが考えるPurposeとは、単純な目的ではなく、「存在意義」を表しています。Purposeには、個人のものと、組織のものがありますが、個人のPurposeには、以下の2つの要素が含まれている必要があります。
1、自分が大切にする価値観沿っている
2、社会的意義が含まれている
著者の丹羽さんによれば、幸福度の起点はその人のPurpose「目的」にあると言います。
つまり、生きる目的です。
そして、重要なのは、その目的の中に「社会的意義」が含まれているということ。
すなわち、社会に対して貢献するということ。
社会に対して貢献できる人物になるということだというのです。
これは、個人に対することだけではなく、組織においてもその「存在意義」が大切であると説きます。
何のために、このビジネスをやっているのか。
その社会的な意義は何なのか。
その存在意義に従って、一貫した戦略が描かれるわけです。
さらに、組織の存在意義に共感した社員は、高いモチベーションと想像力を発揮して、大きな価値を生み出すことができるようになります。
これこそが、Purposeを基礎においたマネジメントであるというのです。
やり甲斐のある仕事とは社会的意義のある仕事
使い古された言葉ですが、「やり甲斐のある仕事」をしているとき、仕事が楽しいと感じます。
結局それは、社会的な意義がある仕事のことなのです。
そして、そういう仕事をするとき、そして、社会貢献できていると実感する時、従業員は幸せを感じることができるのです。
その幸福感が、仕事に対するモチベーションを向上させ、生産性をあげ、創造性を育んでいくのです。
この本を読んで、そのことが良くわかりました。
まずは実践してみよう
私は、あおぞら整体院という小さな整体院を営んでいます。
まずは、そこで「パーパス・マネジメント」を実践してみたいと思います。
自分たちがイキイキと仕事をしているということが、その組織の生産性を上げるということが、とてもよく理解できました。
次は自分たちで実践してみて、本当に結果が出るのかどうかを確かめてみたくなりました。
私のように、小さな組織を率いているという人は少なくないはずです。
本書は、ぜひそういう方々に手に取っていただきたいと思います。
そして、小さな組織にもCHOが存在することが当たり前の社会になってほしいと思います。そうなれば、幸せな人が増えて、生きやすい世の中になるのではないかと思います。
私のパーパスは、健康的で幸せな人を増やし、生きやすい世の中を作る事。
まさに、この本は、私のパーパスにとってどんぴしゃりの本でありました。